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私は夜に今日の自分を拾い集める。

昼に砕けた私の欠片を。

時々、お酒の力を借りながら。

そうやって太陽は沈み、月が照る。

そうやって時間は風に乗る。

時間は風に乗る。



振り返るとトモダチタチの嬌声が響いていた。

トイレに行くね。と言ってコートを掴んで席を立つ。

嫌いじゃないし、

腹が立ってもいないし、

悲しくもない。

ただ、

ただ、 さようなら と思った。


喫茶店でミキとお喋りをしていた。

私はブラックで彼女はカプチーノ。

付き合っている彼の話を聞いた。

今任されている仕事の話をした。

あっという間に時間は過ぎるほど楽しかったけれど、

店を出ると、

さようなら と思った。


冬の気配が色濃くなってきた表参道。

歩道には黄色い落ち葉が散らかっていて、

綺麗な女性のコートが似合う気がした。

似合いたいな。と思う。


学生のグループが脇を通り過ぎる。

一目で、

あの男の子はあの子に気があって、

けれどその子は違う子に気があるんだね。なんて見破った。


この前知り合った男性が熱心にLINEをくれる。

デートに誘ってくれる。

なんて返信をしたらいいのか珈琲を飲みながら少し思案したものの、

閉じた。


もう、

夜に自分を拾い集めるのはやめたのだった。

けれど、

けれどまた、

みんなと笑顔で過ごしたいと思う。

今じゃないいつかで。





熱発浮UFOナイト

というほぼ死んでるブログをやってる

喪服前進さん からまたイラストをいただいたので、

イラストから物語を書いてみました。


ではまた。