どうも。

山崎 響です。

夏ですね。

夏と言えば皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。

なんでしょうか。

そう、

終戦ですよね。

夏と言えば終戦、玉音放送。

きっと皆さんもいの一番にこれを思い浮かべた事でしょう。

海とか花火とかそういう、

甘ったれたことを思い浮かべた方は、

一度脳外科で見てもらうといいでしょう。

ということで、

今回も短編創作です。

読んでいただけたら嬉しく思います。








タイトル 『立派な子ども』





gfsgr




意識が戻った私が
 
最初に見たのは6つの子供の人影だった。
 

逆光で顔は見えなかったが、
 
手には銃を持ち、
 
こちらを見下ろす影だった。
 

私はたしか、
 
敵兵が落とした爆弾に吹き飛ばされたはずだった。
 

「運がいいね。おじさん。大丈夫?」
 

一人の子供が
 
そう言って手を差し出した。
 
私はその手を握り引き上げてもらった。

 

振り返ると、
 
私は大きな穴に落ちていたようだ。
 

周囲には沢山の死体が転がっている。
 
仲間のも敵兵のも重なって転がっている。
 

意識が無いうちに
 
激しい戦闘があったことは手に取るように分かった。
 

私は指揮官だった。
 
一個小隊を率いる将だった。
 
そして、
私の隊はどうやら全滅したらしい。
 

「この辺りにいた敵兵は全部倒したよ」
 
「そう、だからおじさんは、家に戻って休んでよ」
 
「あとは僕たちに任せて」
 
「大丈夫だからさ」
 

私は逆光の中で立つ彼らを
 
頼もしいとすら思った。
 
子供ながら、
 
国を守る為に戦っているのだ。
 
誇らしかった。
 

「君達も軍に所属しているのか?」
 

「まだ子供だからね。軍には入れないよ」

 
「けど、お父さんや貴方や大人達は戦っているし、それに男は戦わなきゃ」

 
「早く大人になってちゃんとした隊に入りたいよ」

 
「守る為に強くなりたい」


 



「そうか、立派だな君たちは」


 




私は深い感謝と尊敬を持って、

その子達と別れ、
 
家へと戻り、
 
妻にこの話を聞かせた。
 
すると妻は
 





「子供に銃を持たせて何が誇らしいのよ。

 
誰が立派だっていうのよ」

 



と泣いた。









いかがでしたでしょうか。

やっぱ子供は無邪気に虫とったり、

プール行ったり、

遊んでてほしいですね。

それが大人たちの責任でもあり、プライドなのかなぁ。

などと、子供を持たぬ身分で申したりしています。

嫁にも子供にもしたい事をさせてやれる。これ以上に俺の誇りはない。

と、

誰かが言ってました。

あ、

言ってなかったかも。

あ、

むしろ今作ったかも。

ではまた。